FRP ガラスマットの種類と用途

glass fiber

造形業界には欠かせない材料、 ガラスマット について紹介していきます。

海外では総称して、 Glass Fiber グラスファイバーと表記されています。(又は Fiber Glass )

 

ガラスマット自体は単体で使用するものではなく、

樹脂系の材料と組み合わせて使用していきます。

主に、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、又はカーボン(CFRP)の形成の際に補強材として活躍します。

 

補強された樹脂のことを「Fiber Reinforced Plastics 繊維強化プラスティック」と言います。

これを略して「FRP」と表記されることが多いです。

 

自由廊では、さらに略して「F」や「ポリ」等と専門用語のように呼んでおります。

 

 

最近では樹脂系以外の成形材料にも使用しています。

ガラスマットを使うとかなり強度が高くなるので造形制作には必需品です。

 

 

そんな補強材としてのガラスマットには他にもいろんな種類のものが売られています。

 

 

ガラスマット

ガラスマット

まず、ガラスマットとはガラス繊維を糊で固めたシート状の補強材です。

樹脂の補強材としては一般的に一番よく使用されている種類になります。

 

平らな面から曲面まである程度細かく沿わせながら貼ることが出来るので扱いやすさも一番良いですね。

造形物を作る時にはサイズにもよりますが、大体2〜3層ほど重ねることで十分な強度が保てます。

 

ガラスマットは非常に扱いやすい反面デメリットもあります。

作業の際にガラス繊維が解れて空気中に飛散しやすいのです。

なので作業時には必ず防塵防毒マスクと肌を覆う作業着の着用を徹底してください。

細かいガラス繊維が肌に付着するとチクチクした痒みが起こります。

 

 

 

なので、完全防備を!

 

ガスマスク

 

 

私はこの飛散するガラス繊維にうんざりしていたところ、

昨年ある救世主的なガラスマットに出会い、以後それを使用し続けています。

 

 

それが、、、

 

 

エマルジョンマット!!

 

 

ご存知でしょうか?

FRPをよく使用する方はもうすでに使用されている方はいるかと思います。

 

このエマルジョンマットはなんとガラス繊維がほとんど飛散しない作りになっているのです。

さらに樹脂の含侵性に優れ、曲面にも対応できるといった性能があります。

 

会社ではエマルジョンマットに変えてから作業着にもガラス繊維が付着しなくなり、

チクチクした痒みもなくなり、作業性も上がりましたね。

 

 

エマルジョンマットについて詳しくは、

お取り扱い店、FRP ZONE さんのWEBサイトへ。

 

 

樹脂が固まった後は表面のヤスリがけを忘れずに!

 

 

ガラスチョップ

チョップ

ガラスマットに使われているガラス繊維を細かくカットしたものになります。

呼び方が商品によりチョップドストランドと呼ぶものもあります。

 

カットの細かさにも種類があり、粗め〜細か目があり目的に応じて使用します。

 

ガラス繊維のふりかけのようなもので、使用頻度は少ないです。

 

樹脂のみで厚みを付ける際にはガラスチョップを混ぜて使用したりしています。

 

 

 

サーフェースマット

サーフェース

表面仕上げ用に作られた薄いガラス繊維シートです。

 

繊維が細く薄いので樹脂の含浸性が良く、均一な厚みなので表面の凹凸を軽減することが出来ます。

 

サーフェースマットのみで形成すると強度が弱いのでガラスマットとの併用がお勧めです。

 

 

ガラスクロス

クロス

ガラス繊維が綺麗に織り込まれた布状のものです。

 

ガラスクロスは強度アップというよりも曲げ弾性が必要な成形品に使用します。

 

規則正しく織り込まれているため表面の模様が綺麗なので、

表面仕上げの一枚としても使用しているものもあります。

 

細かい形の凹凸には不向きです。

 

 

ロービングクロス

ロービングクロス

ロービングクロスは厚手のガラス繊維が綺麗に織り込まれたシート状のものです。

 

ガラス繊維の補強材の中では一番の強度が得られます。

 

ですが、結構な厚みがありますので湾曲した形や細かい形には使用できません。

基本的には平面用の補強材となります。

 

巨大な造形物などにはよく使用されています。

 

樹脂が固まった後のガラス繊維のささくれに注意です。

皮膚に刺さると ガラスマット より断然痛かったです。

 

 

ロービングヤーン

ロービング

ロービングヤーンは長いガラス繊維がヒモ状に束ねられたもので、マニアックなガラス繊維です。

現物が無かったので形の近いイメージ写真です。

 

用途は形の溝や凹凸が激しいところに樹脂を含浸させて置くことにより、

ガラスマット 等が貼り付けやすくなる製品です。

 

造形業界では代わりに樹脂を増粘させて凹凸を軽減させていますね。

 

基本的にはあまり使用しないガラス繊維ですが、

細い造形物を制作する場合は良いかもしれません。

 

織物

 

 

以上が販売されている ガラスマットの種類になります。

 

 

初めにも書きましたが、

 

ガラスマット を扱う際は防塵防毒マスク、作業着の着用をお勧めします。

樹脂もですが。

 

 

それでは、良い造形ライフを! ーGoushiー

 

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