新しい 進路 を決める時、誰でも何かしらの影響を受けて進む方向性を決めていくと思います。
特殊造形世界の場合、特殊効果を使用した映画に影響を受けた方はかなり多いです。
いろんな人に出会っていく中で今やっていることのきっかけを聞いていくとなかなか興味深いものがありますよね。
この記事では私が高校3年生の時に出会った、今の仕事をするきっかけになった映画についてお話ししていきます。
将来やりたい仕事があるのか無いのかという考えすらも無かった高校時代
高校3年生の頃周りの友人達が進路の方向性を決めていく中で私は、社会で働いていくための次のステップ(大学など)という考えが頭に無く、とりあえず高校生活を普通に送るというライフスタイルでした。
幼い頃から絵を描くことは好きでしたが仕事に出来るという可能性を感じられないでいました。
趣味程度の絵を描いては勢いで漫画を描いてみたりもしたことがありました。
そうこうしているうちに3年生後期に突入しましたが何故か焦りは全く無かったのを覚えています。
今考えると本当に恐ろしいです笑
映画の面白さを発見する
その時代に「マトリックス」という映画が大流行しそれに合わせて映画を見るという趣味が出来ました。
実は高校まで映画やドラマのような映像作品には全く興味を持てず、映画館へ連れて行ってもらっても最後まで観ていられず寝ているというかなり罰当たりなことをしていました。
有名な作品「ジュラシックパーク」シリーズなど特殊造形が活躍する映画ですらも寝てしまっていました・・・。
その時は「マトリックス」も初回は寝てしまっています笑
ある日テレビでマトリックスのアクションシーンの紹介を観て、「こんな面白そうなシーンがあったのか!」と思いDVDを購入しました。
プロフィールでも書きましたが私はドラゴンボールで育っているのでマトリックスのアクションは大好物なのです。
そしてマトリックスから映画を観るという習慣が出来たのです。
「ブレイド2」という映画
マトリックスからその後いろいろな映画を観ているうちに、「ブレイド2」というヴァンパイアハンターの映画に出会いました。
ブレイド2は2002年の6月に公開されてその半年後、DVDが発売したのは高校3年生の冬になります。
その時期も進路はまだ決まっていない状態です。
ブレイド2の初見はアクションやVFXが特に美しいな〜と思いながら観ていました。
DVDは特典付きのバージョンを買っていたのでメイキングが付いています。
そこには本編で使用された特殊造形の制作現場が写っており全てCGではなかったことに衝撃を受けました。
ブレイド2は数あるDVDの中でも珍しく、制作メイキング映像が長時間収録されていて凄く見応えがあります。
映画監督のギレルモ・デル・トロという方の意向で実写で撮る特撮に力を注いでいる監督なのです。
ブレイド2には当時衝撃的なシーンがありました。
捕らえたヴァンパイアの生態を知るために解剖をするシーンがあり、この生態構造も特殊造形でしっかりと制作されています。
引用http://villains.wikia.com/wiki/File:Reaper%27s_mouth_with_folded_fang.jpg
このシーンの他にも体の中の構造も描かれていて、さらに臓器が動いているシーンもあります。
メイキングでもこのような制作物のテスト映像がいっぱい入っているので何度も食い入るように観て多大な影響を受けたのを覚えています。
とりあえず美術関係の方向へ・・・。
そして次の進路はとにかく少しでも自分の興味が湧く方向へと進むため美術系の大学、専門学校のパンフレットをかき集めることにしました。
その中の一つに特殊メイク学科という項目があり、そこにはゾンビのマスクが掲載されていました。
その頃はブレイドで予備知識としてはありましたが、日本でもこのようなことをやっているのを知りませんでした。
ゾンビというものにもあまり免疫が無かったのですごく新鮮で興味が湧いてきました。
そして特殊メイクの事などを調べたりもせず、直感で興味が湧いた特殊メイク学科に進路を決定することにしました。
こうして特殊造形の世界へと入っていったのですがその時は映画業界などで「ものづくり」をしようと考えていたわけではなく、ダークファンタジーなどの影響でオカルト的な世界観をもっと体験してみたい、表現してみたいという単なる欲求のまま進んでいったのです。
今思うとなかなかデンジャラスなことですが、もし後先考えていたら上手くやっていけなかったとも実感しています。
本当に世間知らずだったのですがそれが幸を奏して将来への余計な恐怖心を抱かずに順調にレベルアップする良い方向へと進むことが出来ました。
ですが何にしてもマイナス部分はありまして、その世間知らずだったこと、その際に知っておいた方が仕事面で良かったことなどもたくさんあり、現在はマイナス面を取り返すべく勉強中なのです笑
このこともまた今後別の記事で詳しく書いていけたらなと思っております。
最後に、
「ブレイド2」に登場するキャラクターを一つ紹介します。
リーパーズという本来のヴァンパイアの改良型が今作の主役キャラクターです。
特殊造形の部分でこのリーパーズは最大限の技術力を駆使して制作されていると感じています。
現在でもこのキャラクターは新しくフィギュアが作られたりと人気があり、まだ一般的では無いのですが業界では殿堂入りキャラクターの一つとして確立されていると思います。
いろんなリーパーズが出てきますがこれはその一つです。
引用http://marvel.wikia.com/wiki/Reapers_(Earth-26320)
個人的にはヴァンパイアの概念を覆すものになっていてそのリアリティのある設定も好きな要因の一つです。
他にもいろんな種類のヴァンパイアが登場しますが主役の敵役リーパーズはかなりイケメンなので是非本編で観てみて下さい!
ちなみにこの「ブレイド2」、キャストがかなり豪華です。
監督:ギレルモ・デル・トロ(特殊造形業界出身の特撮大好き監督、脚本も映像ビジュアルもセンス抜群。個人的にはもっとダークが良い。)
俳優:ウェズリー・スナイプス(アクションにキレがありワイルドなビジュアルも唯一無二の存在。)
俳優:ロン・パールマン(一番好きな俳優です、顔が特に良いですね、もっと適役が増えて欲しいです。)
俳優:ドニー・イェン(格闘アクションではこの人の右に出る者はいないと思っています。)
俳優:ノーマン・リーダス(今では大人気ウォーキングデッドのダリルです。ブレイド2では派手な最期を迎えます。)
俳優:ルーク・ゴス(日本ではあまり有名ではないですがイケメンの俳優です。ヘルボーイのヌアダ王子役とかもやってますね。)
俳優:カレル・ローデン(ヘルボーイでのラスプーチン役です、かなりのイメチェンに驚愕です。)
俳優:クリス・クリストファーソン(ブレイドの相棒役、良い味出してます。)
ストーリー、ビジュアル、そして特殊造形に至るまで、ただのアクション映画では無く見所満載です、今回は特にメイキング映像は是非オススメしたい素晴らしい一本です。
以上です、
それでは! ーGoushiー